命と命をつなぐバレンタインスター ~深まる家族の絆~

☆ハッピーバレンタイン☆
いつも、インターネットでお世話になっている皆さま、ありがとうございますm(__)m
今年で4年目を迎えますバレンタインストーリー。
酒林ゆきから皆さまへ、心を込めて贈ります。
私の成長過程をアレンジし、ストーリー仕上げにしています。
何か、少しでも勇気をお届けできましたら嬉しいです♪

今年も、頑張ります。
私からも、皆さまへエールを送ります!

<<過去記事>>
1年に1つのストーリーを仕上げて2020年にまとめて本にするのが私の夢です
●2011年『バレンタインの贈り物:酒林ゆきからあなたへ』
http://sosakushitu.at.webry.info/201102/article_11.html

●2012年『未来へ飛んだ宝箱:バレンタインの贈り物』
http://sosakushitu.at.webry.info/201202/article_11.html

●2013年『バレンタインスターの傷』:バレンタインの贈り物
http://sosakushitu.at.webry.info/201302/article_1.html


*****
裏話
*****
今回のタイトルは、
娘(小3)が考えました。
3~4回、わかりにくいところを指摘してもらっている間に、
タイトルを思いついたようです。
そして、
「この物語は、私が大きくなっても書き続けるよ!
そうして、私の子供にも書いてもらうんだ♪
そうすれば、命を続けられるでしょ!
私が、続けて書きたいな!と思えるように育てるよ!(^^)!」
こんなふうに言いました。
とても嬉しかったです。
娘が最初のお客様であり、
良きパートナーでもあります。

テンプレートデザインも一緒に決めました(^^♪

来年のバレンタインストーリーの展開も、なんだか今から楽しみになってしまいます。
私の成長、娘の成長。
この2014年も頑張っていきます!

****************************


『命と命をつなぐバレンタインスター ~深まる家族の絆~』


ここは夢と現実の狭間の世界。
そして、
無意識と意識の狭間の世界でもある。

この夢と現実の狭間の世界は、闇のみ。

夢の世界の方向からは、激しくぶつかり合う金属音が聞こえ、
現実の世界の方向には、羽のような雪の揺らきめが闇に浮き出るように映し出されている。
ここは暗闇過ぎて、自分がどの方向を向いて立っているのかさえ自覚できない。
たぶん、無重力のような空間なのだろう。
風もない。
無臭。
でも、息はできている。吸い込むと爽やかな気分になる。
そんな空間だ。

さて、「どちらに行ったものか?」と迷っていると、金属音のする方向が輝き始めた。
やがて、その輝きは、時々閃光となって目に突き刺さり、いつの間にか意識がそちらへ引き寄せられていった。

どのくらいの時が流れただろう?
はっと我に返ると、なんと、あの金属音を作り出す主(ぬし)になっているではないか!
手に剣(つるぎ)を持ち、目の前には羽のような雪が舞い、一人の男が剣を構えて向かってくる。
その動きに反応し、自分の身体も動く。
息づかいは荒く、吐く息が白い。

「これはたまったものではない!」
と思った瞬間、また、あの狭間にやってきた。
そこからは、闇の中に浮かぶ円の中にさっきの剣士が戦っている様子が見えた。
一人は男。一人は女のようだ。
その女の剣の柄頭で何かが輝く。
じっと見ていると、ズームインされ細部まで見えてきた。
それは球体で、中心にはっきりと傷が見える。
中心の大きな傷の周りに無数の小さな傷がちりばめられている。

「これは!」

と、さらに目を凝らす。
間違いない!昨年、我が家のリビングにやってきたバレンタインスターだ!

なぜ、こんな剣の柄頭にはめ込まれているのだろう?
傷からは、時々、まばゆいばかりの閃光が放たれている。
男剣士が持つ剣の柄頭にも、落ち着いた光を放つ何かがはめ込まれているようだった。
その後、剣士達の全体像が見え始めた。
シンシンと雪の降る森の広場で、お互いの剣術を磨いているようだ。
二人の身体の所どころに生々しい微かな切り傷がある。
時折、指導の言葉が飛んでいるということは、この二人は師弟関係のようだ。
ここまでわかった時点で、だんだん映像がぼやけてきた。
そして、今度は、現実の世界の方向に見えている羽のような雪の揺らめきに意識が集中していった。

気づくと、私はベッドで寝ていた。
瞼は閉じている。
そして、「昨日は、懐かしいものを見たんだっけ・・・」
なんてことを考えているのだ。
ぬくぬくの布団にくるまりながら、揺らめく雪のシーンが瞼の裏でちらつく。心のふるさと新潟での記憶だ。幸せな気分が体中に広がっていった。
だんだん目が覚めていく感覚を感じ、なぜ、そんな記憶がよみがえったかも思い出した。

昨夜、娘の塾の帰り道、夜の道路で輝く街灯に照らし出された雪を、娘と二人で車内から見て懐かしさを共有したからだ。
岡山でこれほどまで雪が降るのは20年ぶりと言われていた。
そんな特別感が、心に刻まれた記憶からあのなんとも幻想的な揺らめきを引き出したのだろう。

こんなことを思い出しながら、瞼を開けた。
すると、いつもより妙に明るい。どうやら、肌身離さず持っている命綱のようなスマホが、いつも置いている枕元で白く光っているようだ。
布団から出ている頭だけを動かしスマホを見ると、スマホの上に昨年リビングにやってきたブルーの箱がちょこんと乗っている。
今回は、昨年より1/5くらいの大きさなのに、これまた昨年のように『あの球体』が箱の中に入っているのが透けて見えた。
あまりに驚き、布団を跳ね飛ばしてベッドの上に正座した。
ブルルン!
背中に寒気が走り、布団をかぶりなおした。
カーテンの隙間からチラッと外を見ると、雪が積もっている。
外の雪も気になるけど、こっちの方がもっと気になる。

今年のブルーの箱には、表面の波紋のような不思議な模様はそのままで、その上にレモンイエローのリボンが簡単な結び目でリボン結びされていた。
リボンの片面はサテンのようにキラキラしていて、もう一方の面はビロードのように短い毛が生えている。
「確か、このレモンイエローのリボン、一昨年の箱に絡まっていたんだっけ。
解くのが難しかったんだよな・・。」
そんなことを思い出しながら、リボン結びの先を引っ張って結び目をほどいた。

立方体の箱の上の部分が一辺だけくっついて開閉できる蓋になっていた。
オルゴールの蓋を開けるように開けてみた。
すると、なんとも不思議な現象が起こった。
ブルーの箱とあの球体とレモンイエローのリボンが形を変え始めたのだ。
球体の中心の傷から閃光が放たれ、T字型の突起が現れた。
ブルーの箱はそのT字型を包み込むように剣の柄に変化し、柄頭の部分にあの球体がピッタリとはまっていく。
そして、レモンイエローのリボンは柄にぐるりと絡みついた。

「あら、まぁ!」

目の前の白く光るスマホの上に、今度は剣の柄の形をしたブルーの物体がちょこんと乗っているではないか!
恐る恐る柄を掴んで持ち上げてみた。
なんて軽いのだろう!そして、ジャストフィットな感覚が心地いい。
そんな心地よさに浸った瞬間、レモンイエローのリボンが指や手首に絡みついてきた。
まるで、一心同体になったよう。握り締めたグリップから伝わる鼓動も、リボンの感触がくすぐったいのも新鮮な感覚だ。

目の前で起こった不思議なことがまだ続くのかと、じっと見つめた。
それ以後は、何も起こらない。
見つめているうちに落ち着きを取り戻した。そして、その滑稽な剣身がない柄に向かって苦笑いしてしまった。明らかに、この世のものではない。さて、どうするか。
振ったら刃が出てくるのではないかと、おみくじを出す時のように振ってみた。
変化はない。

「お母さん」

と目がさめ起きてきた娘が、私のベッドのある部屋のドアを開けたので、そちらを見た。

「おはよ。ねぇ、見て、これ!」

と娘に話しかけながら再び柄の方へ眼を向けると、親指の爪ほどの柄型のペンダントトップがレモンイエローのリボンで中指の付け根にぶら下がっていた。
目をぱちくりしている私に、娘がきょとんとした顔を向けている。

「ねぇ、どうしたの?なに見るの?」

私は、一瞬迷ったがその時はなぜか、そのペンダントトップを握り締め話題を変えた。

「いや、なんでもない。一緒にゴロゴロしよっか♪(^^♪」

と布団を持ち上げて娘にニコッと笑いかけた。

「え~!気になる~!
まっ!いっか(^^) お休みの日は、やっぱりこれにかぎるょぉ♪」

と声を弾ませて隣りに潜り込んできた。その間中、チラチラと私の顔を見ている。
まだまだお子ちゃまなところもある娘だが、さっきのことは気になるものの気を使ってそれ以上は聞いてこなかった。
それにしても、今さっきの光景は、夢?それに、あの剣士達のことも夢だよね、やっぱり・・・。
そんなことを思いながら、スマホと一緒に娘が寝ている反対側の枕の下にそれを押し込んだ。

その後、たわいもない話をしたり、くすぐりごっこをして休日の朝をまどろんでいると、おなかの虫が騒ぎ始めた。

「ホットケーキ、作ってあげよっか♪」

と言う娘の言葉に甘えることにした。
最近の娘は、上手にホットケーキが焼けるようになった。
ミッキーやバックの形に焼いて楽しんでいる。

「じゃぁ、先に、準備しててよ。布団を直してから下に降りるから。」

と娘に声をかけると、ウキウキな娘はドアのところで振り返りウィンクして部屋から出て行った。
そんな娘にニコッと笑いかけ見送り、気になっていたあのペンダントトップを枕の下から取り出した。
リボンの先を親指と人差し指でつまみ、目の前に持って来てじ~っと細部を観察してみた。やっぱり、さっきと同じものである。
それを掌に乗せてから、柄の部分をつまんでみた。
グ~ン!
あっという間に大きくなり拳に収まった。そして、リボンが絡みつく。

「ヒッ!」

声にならない声を上げ飛びあがった。この振動が気になったのか1階から娘が声をかけてきた。

「お母さん、まだぁ~」

「今、行く~」

と言ったもののどうしたものかと悩んだ。
さっきは、娘が来たら勝手に小さくなったので、どうやって小さくすればよいのか分からない。
もしかしたら、私にだけこの大きさで見えるのかもしれない。
「じゃあ、このまま1階に行ってみよう。」と独り言をつぶやいて、私も部屋を出て階段をおり、リビングのドアを開けた。

すると、これまたいつの間にかペンダントトップになって私の掌に収まっている。
レモンイエローのリボンが手首に巻きつき固定されていた。
なんとまぁ不思議なものを手に入れたことか!
きっと、この剣の柄は、あの女剣士が持っていたものと同じだ。
ということは、刃先があるはず。

なんだかこれからが楽しみになってきたぞ♪・・・と心の中で呟きながらテーブルに着き、
娘の焼いてくれたホットケーキを食べることにした。
ニコニコしながらお皿に盛ってくれたホットケーキの形を見て、これまた驚いた。
さっき見た女剣士の剣によく似ている。
口をポカンと開けてホットケーキを見つめている私に娘が声をかけてきた。

「お母さん、今日はソードの形にしてみました。どう♪
ん?・・この黄色のリボンは何?」

そう言って、もう、手首に巻き付いたリボンを見つけてしまった。

「すっご~い!このペンダントトップ素敵じゃない♪」

とはしゃぐ娘。
思い切って手首からリボンを外し娘に渡した。何も変化が起こりませんように・・と祈りながら。

何事も起きなかった。
小さな掌で、豆粒のような剣の柄は転がされながら娘の視線を一心に受けていた。

そんな嬉しそうな娘を見て私は微笑んだ。
その時、心の奥底から聞こえてくる声に気づく。

「きっと、また、あの夢の世界にも行くことができる。
そして、この剣の柄を使う時が来るだろう。」

心に広がる冒険心を静かに感じ、さらに奥底から聞こえてくる剣闘の音を聴きながら、
いつもの休日の朝が始まった。

"命と命をつなぐバレンタインスター ~深まる家族の絆~" へのコメントを書く

お名前
メールアドレス
ホームページアドレス
コメント